ランナー膝(腸脛靭帯炎)とはどんな症状?

ランナー膝(腸脛靭帯炎)はランニングにおける膝の屈伸で、腸脛靭帯と大腿骨外側上顆が摩擦することによって発症します。 走り始めて4、5キロくらいで痛みが生じ、それ以上無理に走ることで痛みが増幅することが多いです。またランニングを始めて半年から一年くらいの方にも多いようです。

腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)とは?

ジャンパー膝(膝蓋靭帯炎)

腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)とは、腸骨(俗に言う骨盤の骨)から大腿外側(太ももの真横)を通り、腓骨(すねの外側の骨)に付着する筋膜の線維束(少し固いゴムバンドのようなもの)です。

なぜランニングによって足の外側、膝の外側が痛むのか

腸脛靭帯は、太もも(大腿部)の外側面を下行し、大腿骨外側上顆を乗り越えて、脛骨粗面の外側にある結節に付着する固い膜です。 膝関節屈曲伸展運動の運動軸上を滑走し、45°の屈曲位を境に、その作用方向が変化します。

  • 45°屈曲位より伸展域:運動軸の前方を通過するため、膝伸展に作用する。
  • 45°屈曲位より屈曲域:運動軸の後方を通過するため、膝屈曲に作用する。

ランニング動作では、膝は屈曲位で接地した後、さらに屈曲運動を行い、衝撃を和らげています。 その後、膝伸展運動により体の重心を持ち上げ、足が離地する直前から膝屈曲運動が生じ下肢を振り上げます。最後に膝伸展運動により、足が再び地面に接地します。 このように、1ランニング周期中に、膝は2度の屈伸運動が行われています。

その為に、ランニングなどの素早い屈曲伸展動作が繰り返されることによって、腸脛靭帯と大腿骨外側上顆の間に大きな摩擦力が生じることになります。

また、腸脛靭帯炎には、股関節周囲筋へのアプローチが重要になります。股関節周囲筋を包む筋膜には大腿筋膜と殿筋筋膜があり共に連続した筋膜です。

  • 大腿筋膜:大腿部の筋を包み込む筋膜で外側部が最も厚く、この部分が腸脛靭帯となります。
  • 殿筋筋膜:殿筋群を覆う筋膜で大殿筋を覆う部分が最も厚く、中殿筋が起始しています。腸脛靭帯の近位部の繊維束の構造は、浅層と深層の2層に分かれています。
  • 浅層:主に大殿筋の表層の腱膜が移行して構成されている。
  • 深層:大殿筋の上3/4の筋束、中殿筋の表層筋膜、大腿筋膜張筋が移行して構成されています。 これらの3筋は、股関節の外転運動に作用。よって、大殿筋、中殿筋、大腿筋膜張筋は腸脛靭帯へ移行しているため、これらの筋肉の緊張は腸脛靭帯への緊張にも関与してきます。

殿筋以外に大腿四頭筋の外側広筋もアプローチポイントになります。

外側広筋は、大腿骨の後面に存在する粗線外側唇から起始し、膝蓋骨に付着し膝蓋腱を介して脛骨粗面に停止。大腿外側部を覆う大きな筋肉であり、大腿筋膜に覆われています。

腸脛靭帯の緊張が亢進すれば、大腿筋膜の緊張も亢進し、外側広筋を包み込む区画の内圧が上昇します。 この内圧の上昇により、外側広筋の張力は増加するため、腸脛靭帯の緊張が亢進している腸脛靭帯炎では、外側広筋の過緊張を認めることが多いです。

当院ではこのように施術を行っております

これら、殿筋、大腿四頭筋の硬結部位を丁寧に触診すること、足の動きを確認しながら、最適な施術ポイントを探ります。

ポイントに鍼施術、鍼に通電させるパルス療法(当院独自の通電仕様)、筋緊張を緩和させるマッサージや手技を用いて痛みの改善をしていきます。